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2025.3.31[チーム]

[ WE ARE GAMBA OSAKA 2025 ]MF47 ファン アラーノ

昨年の戦いを通してチームのキーワードになった『熱量』。
それは、勝ちへの執着として表現され、スタジアムの熱狂を生んだ。
今シーズンのWE ARE GAMBA OSAKAは、その『熱量』の裏で、選手それぞれが宿すスピリットにスポットをあてる。彼らの魂は、熱意、勇気、決意は、どんな力を今シーズンのチームに与えてくれるのだろうか。

 ことあるごとに、ファン アラーノは「チームのために」という言葉を口にする。ケガから復帰後、今シーズン初めてJ1リーグ第4節・東京ヴェルディ戦のピッチに立ち、決勝ゴールをアシストした時もそうだ。試合後、ミックスゾーンで聞かれたのは「チームのためにピッチで仕事ができて嬉しい」という言葉だった。
「サポーターの皆さんをはじめ、応援してくださる方たちにアシストという形で、チームの力になる姿を見せられたのは良かったです。ただ、それ以上に、僕にとっては開幕からチームの力になれない時間が続いていたからこそ、ピッチで、チームのために仕事ができたのが本当に嬉しかった。ガンバのユニフォームを着ている以上、どんな形でもいいからガンバのために仕事をしたい。いつもそう思っています」
 彼のスピリットにも繋がる『タイトル』『勝利』への強い思いがあればこそ、だ。
「子供の頃からいつも『勝ちたい』という気持ちを持ち合わせていましたが、それはどちらかというと単なる負けず嫌いからくるものでした。ただプロになってからはいろんなプレッシャーとも戦いつつ、『勝ちたい』から逆算して何をすべきか、(チームを)勝たせるためには何をしなければいけないかを考えることが増えたし、それにあわせてより強く自身の成長を求めるようになりました。先ほど話した『チームのために戦う』ことも、僕にとっては勝つために、絶対に忘れてはいけないことだと思っています」
 また、昨年から継続して『副キャプテン』を担う中で、その責任を日々、行動で示さなければいけないという思いもある。
「ブラジルのコリチーバFCでプレーしている時も、チームで最も出場時間数が長かったこともあり、常にリーダーシップをとらなければいけないという意識でピッチに立ってきましたし、そういう役割は自分の性格にあっているんじゃないかと思っています。なので、日本でその責任を担えていることもすごく嬉しいです。ただ、母国でプレーしている訳ではない分、どうしても言葉の壁はあるので。だからこそ、常にプレーでチームのために死に物狂いで走り、戦う姿を示さなければいけないと思っていますし、ピッチ外でもチームのことを考えて振る舞い、行動することを常に自分に求めています」
 特に近年はいろんな国籍の選手がチームに在籍しているからこそ、彼らが孤立してしまわないように心を配ることも意識的に行っているという。
「最近、加入したデニス(ヒュメット)も然り、新しいクラブに移籍したばかりの時は慣れない環境に緊張したり、不安になるのは当たり前のこと。その気持ちを少しでも和らげられるように、できる限りコミュニケーションを図るように意識しています。また、僕自身はダニ(ポヤトス監督)と一緒に仕事をする時間も長くなってきたからこそ、ダニの求めるプレーもある程度は理解できているので、普段のふとした会話でも、できる限り彼らにダニの意図を伝えるように心掛けています」
 事実、アラーノがガンバに加入してからの4シーズン、常に通訳を務めてきた木村正樹は、アラーノについて「彼の気持ちはいつもチームと共にあるんだなと感じることが多い」と話す。チームの流れがいい時だけではなく、例えば一昨年のようにチーム状況が良くない時も、日本人選手と外国籍選手の間に入り、コミュニケーションを図る橋渡し役を買って出たのもアラーノだった、と。そんなふうに、彼のスピリットから派生した「チームのために」という思いも、チームの熱量を上げる要素になっている。



高村美砂●文 text by Takamura Misa

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