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2025.4.5[チーム]
[プレビュー]今必要なのは勝点3の奪取。ボールを動かす柏に対してガンバがクレバーに勝ち切りに行く
町田戦はガンバにとって、新たなチャレンジの舞台だった。今季初採用となる4-4-2の新布陣は、町田のロングボール対策ということだけでなく、好調のジェバリと新加入のヒュメットの新たな化学反応を模索しながら、勝ち切りに行く狙いだった。
「準備期間が短くてもっと出来るところはあったが、町田戦はしっかりと試合を支配してくれた。今いる選手でどのように戦うかというところでもポジティブな形でやれた」とポヤトス監督は一定の評価を口にするが、一方で課題はワンチャンスに付け込まれて献上した決勝点。「町田戦に関しては本当にあの失点の場面だけ。守備に関してそこまでネガティブになる試合じゃなかった」と福岡も悔しさを隠そうとはしないが、改めて3バックを採用する相手に先手を取られる難しさを思い知らされた町田戦となった。
3連戦の締めくくりとなる柏戦は中3日での過密日程となるが、ガンバとしてはアウェイでも勝点3を目指すのみである。町田戦は後半からピッチに送り出された満田も言う。「今、3試合勝ちがないので、勝ちが欲しいし、ピッチで相手よりも1点多く取ることが必要。そのためにも先に失点しないことが大切だと前節、再認識した」。
かつて徳島や浦和を率いたリカルド ロドリゲス監督が今季就任した柏は、ポヤトス監督同様、ボールを動かすことを重視するスペイン人指揮官が早くもチームにその哲学を落とし込み始めている。現在は4試合勝利から遠ざかる柏だが、開幕直後は3勝1分と好スタート。徳島時代にリカルド監督の指導を受けた福岡は「リカルド監督のサッカーは相手の動きを見ながらサッカーをしてくるスタイル。空いてきたスペースに垣田選手や木下選手がランニングしてくるので、そこは気をつけたい」とかつての指揮官の手の内を把握している。
ロングボールを多用する町田戦とは異なる戦い方が必要になるガンバだが「柏はボール保持を信条にしているが、我々もしっかりとボールを握ることが大事」とポヤトス監督。そのために必要なのはチームで一体感を持った守備を見せることだ。
1トップと2トップを併用する柏だが、最前線の細谷と垣田はそれぞれが強みを持つストライカー。2得点3アシストで攻撃を牽引する垣田にはとりわけ注意が必要だ。また両ウイングバックが攻撃に絡んでくる柏に対しては、左サイドの小屋松とのマッチアップに挑む半田も試合の鍵を握る一人であるが、「相手はウイングバックが高い位置にいるのでボールを奪ってからそこのスペースを突きたい(半田)」と気合十分。ボールを動かしたい柏だが、ボール保持に長ける相手には効果的にボールを奪い、鋭くスペースを攻略するポヤトスガンバの強みを見せつける時である。
前節終了時点で12位のガンバだが、首位との差はわずかに勝点6。「今は一節で(順位が)変わる状況だし、今どれだけ勝点を積めるかで優勝争いに関われるかが決まってくる。内容も大事だけど、何としても勝点3を取りたい」と半田が力を込めたその言葉が全てとなる柏戦だ。